『それでも・・・』

2022.10.11

 こんにちは!鈴木でございます。物凄く久しぶりのブログページ更新となってしまいました。
只、実は今年の夏は『このまま店を続けるべきか、それとも廃業しようか…と、ずっと悩む毎日でした。
「えっ?・・・」と皆さん思って頂けるかもしれませんが、本当にありがたい事に、当店は単なる街中の個人コーヒー豆屋であるにも関わらず、多くのお客様に御利用頂ける店となり、昨年は、過労で2回も倒れてしまう程でした。
現在は、店頭での販売は行っておらず、お取り寄せのみでの販売、しかも、そのお取り寄せさえ、最初は1~2週間程度でお届け出来ていた物が、いつしか2~3週間近く日数頂戴しなくてはならなくなりましたし、最近では、一か月以上お時間頂かなくてはお届け出来ないような事も出て来てしまいました。
また、ここに来てコーヒー豆の取引価格もビックリするほどの大幅な値上がりとなってしまっておりまして、本当に納得できる品を創り上げ、それを、出来るだけ抑えた価格で提供したいと思いながら30年以上営業させて頂いておりましたが、私自身が『これはっ!』と、納得できる品を販売続けようとしようとするならば、かなり大幅な値段変更を考えなくてはならなくなりましたし、手に入りにくい豆も増えて来てしまいました。
もし、このまま自身も納得できるコーヒー豆屋を続けようとするならば、値段を変更し、販売の種類を減らし、それでいながら、お届には日数を頂戴するという、普段使いのコーヒー豆屋とは程遠い形となってしまいそうです。
店頭販売をしていないにもかかわらず、お届けに時間のかかる、『そんな豆屋はあり得ない!』私自身そう悩みだしてから、夜も眠れない日々が続きました。
只、本当にありがたい、ありがたすぎる事に、現在、私自身のキャパシティを遥かに超えるご注文を頂戴している状態でして、受注確認のメールは、『自動受信』の形だけでご容赦願って、発送時のお知らせだけださせて頂いていたのですが、夜家に帰ってからメールを出そうとしてパソコンに向かいましても、元々得意でないからかもしれませんが、メールを書きながらそのまま眠ってしまったり、どうしてもその日は出せずに、次の日以降に、発送済みのお詫びメールを出す始末です。
そんな私の姿を傍で見ていた家内から、『もうこれ以上の無理はしない方が良い。あなたが手を抜く事が出来ない人なのは良く分かっているから、店も辞めた方が良いんじゃない?』
まさか、そんなことを言われるとは思っても居なかったので、ビックリしました。
更に、不思議とお客様からも「受注確認も、発送のお知らせもいらないし、いつ届くのか、どんなに待たされても構わない。鈴木さんのペースで作り続けて貰えればそれだけで良いですからね!」等と、まるでこちらの様子が見えているようなお言葉をかけて頂いたり、中には、ご自身が大病で苦しんでいらっしゃるにもかかわらず、私の体調を気づかって下さるお客様までいらっしゃって、『こんなに素敵なお客様たちがいらっしゃる以上、出来れば何とか続けたい、只、本当にこれ以上は無理かもしれない・・・』そう思い悩んでおりましたところ、やはり家内から、『あなたは焙煎以外の仕事はしないで、コーヒーの価格もどうしても上げざるを得ない豆は値上げさせて貰ったり、取扱いを休止させて頂く豆が有っても良いんじゃない?あと出来る限りの事は家族で手伝うから…』と言われて、揺れ動いていた思いが固まりました。
もう少し、出来るところまで頑張らせて頂こうと思います。
取扱いの豆の種類も随分と減ってしまうかも知れません。また、お値段も高くせざるを得ないでしょうし、お届けまでにもやはりお時間頂戴してしまうかも知れません。
『それでも・・・』出来るところまで、出来る限り頑張ってみようと思います。
何卒よろしくお願い申し上げます。