衝撃

2007.11.15

07.11.7日記<2007年11月15日>
「出かける度に、妙なことに衝撃を感じる鈴木です?!」より・・・

ジャ~ン出ました!大きな“石川さゆりさん”の下の方にちっちゃく写っているのが鈴木です(笑)。実は、先週の休みに「35周年記念リサイタル」と言うのに出かけてきたのですが、いや、いや、凄く良かったですよ。カミさんが、是非一度、生で「天城越え」を聞いてみたい・・・と言うので、滅多に東京に出ない私ですが頑張って行って来ました。でも、当初は渋々だったのですが、いや~良かった。

「津軽海峡・冬景色」で幕を開けて、最後はやっぱり「天城越え」で大興奮です。思ったよりお客様に男性の方も多くって(勿論、私より年上の紳士)、更に、その方々が、始まるやいなや、大きな声援を送っているではないですか!その姿は、まるでモーニング娘のコンサートのようです(笑)。いや、いや、何でも行ってみるものですね。世の中ホント楽しいです。

・・・で、本当は先週この事を日記に書こうと思ったのですが、行きに電車に乗ったときにも、帰りのときにも、ホームにテロップが流れていました。「○○線は人身事故のため・・・」ってね。人身事故=自殺という事ですよね。先日も、どこかのテレビで毎年三万人以上の方々が自殺でなくなると言っていました。年間三万人ですよ。「未遂とか入れたら毎日百人くらいの人が自殺を考えているんじゃないだろうか?」そう考えたら、何だか急に胸が締め付けられて・・・それで、あんな指輪の話になってしまったのです。

勿論、自分自身で「死」を選ぶ方達をそう簡単には止められないでしょう。理由だって色々なはずです。でも、商売をやっていらっしゃって、万が一この私の所に行き着くなんて“御縁”があったら、考え直してほしいと思います。十数年前「もう生きられない・・・」そう思った私にも、こうして“今”という未来が有る。毎晩、朝が来るのが怖くって震えていた私にも、今、こうしてささやかながら、希望の朝がやってくる。自分で自分を殺す・・・なんて罪を犯さなくても、その時が来れば、きっと神様か導いてくれるはずだ。だから今は生きよう。ただ、生きることに耐えよう。慟哭の時に震えながら・・・「もう殺してくれ」と叫びながら、それでも生きよう。生きていればそれだけでよい。それだけでよい。それ以上は、何もいらない。もし、その時に耐えることが出来たなら、開ける未来も有るんだ。その当時、僕らは質屋に入れられる物は、何でも持っていった。結婚指輪も売った。休みの日にプロパンガスの集金が来たら身を潜めた。朝から晩まで働いて、店が終わった後、夜は、コーヒー豆を配達して歩いた。帰りにコンビニに寄って、まだ小さかった娘に、お土産を買おうと思ってもお金がなくって、100円以内のお菓子を一個だけしか買えなかった。それでも、いつか開ける未来があると信じて、「信じる者は救われる」その言葉だけを信じて生きてきた。そして、今も生きている。僕の創るコーヒーがないと生きていけない・・・と言われることもある。日本一の個人店と言って頂くこともある。近場でも配達に回っていたのに、遠方からでも、わざわざ予約して買いに来て下さる。各界の有名人から皇室の方まで、僕のコーヒーに舌鼓を打つ。宣伝したこともないのに、口コミだけで、日本全国、何百、何千というお宅で僕のコーヒーが飲まれてる。こんなこと、“あの日”違う道を選んでいたならあり得なかったことだろう。だから生きていて良かった。そう素直に思う今日この頃です。「ただ生きる」これが難しいのだけれど、生きてほしい・・・電車に乗って人身事故のテロップを見るたびに、“衝撃を感じる”変な鈴木です。でも、「天城越え」のときスモークが凄くて、オジさん達のハゲ頭が見え隠れした“衝撃映像?”には負けるかも知れないけどね・・・。(笑)