味創りの為に、長い間“ひきこもった”理由はフランス料理?!

2006.02.09

=北は北海道から、南は九州・沖縄まで、全国からご注文を頂戴しまして感謝・感謝です!=

noi_jes1いわゆる“親バカ”状態ですみません。で~も、可愛いでしょう!→

お正月に載せた二匹の写真が好評でしたので、また調子に乗って

ちょこっと撮ってみました。目線はカメラでなく、間違いなくビスケット

の方を、見ているのだと思いますが(笑)。ちなみに、向かって左が

ノイで、右がジェスです。でも一途で真っ直ぐな瞳って良いですよね!

この子達と遊ぶのが、娘やカミさんからは、最近、いじめられる事が

多くなった、鈴木唯一の楽しみ?なのです。(さびしいね・笑)

休みの日は、ほとんど、犬と“たそがれる”だけで過ぎ去ってしまいますが、そんなことを言ってると

また怒られちゃいますから、この辺にしておきましょう。(家に帰ると結構小さくなっている鈴木です)

家じゃ立場の弱い鈴木ですが、コーヒーの世界では、決してそんなことは有りませんよね。こんなに

ボロボロの店でありながら、予約しないと買えない程人気も頂戴していますし、宣伝した事もないのに

日本全国からお取り寄せのご注文も毎日頂いております。只、昨年の日記でも書かせて戴いたように

ここ5年間ほどは、味創りのため、ほとんど外に出ない毎日でした。「何でそんな事していたの?」と

色々な方から聞かれますので、ここで“本当のトコロ&きっかけ”を、少し白状?しておきます。

まずは、「腕よりも、人気の方が随分先行してしまってる・・・」と、悩んだのが始まりでした。

只、そうは思っていても、味創りにのみ専念するという決心は、そう簡単につくものでは有りません。

勿論、私も迷いました。でも、思い悩む中、その迷いを断ち切ってくれたのは、実は、まだ若い料理人

との出会いだったのです。その料理人の名前はK野F子さん。フランス料理の女性シェフでした。

(もう、今や世界的に有名になっていますので、ご迷惑を掛けないように、イニシャルにて失礼します)

フランス・シラク大統領夫人の晩餐会に、出張料理する“日本人女性シェフ”誕生!として、ここ数年

大きく報道されていたようですが、実は、そんなに有名になる前、今から5~6年以上前でしょうか。

お世話になっている“有る方”からの電話で、「相談があるから、来て欲しい」と呼び出しを受けまして

訳も分からず、行った先のお宅に“出張料理”をしてくれたのが、実は、彼女でした。

僕は、フランス料理は苦手なんだよなぁ・・・と、思いながら一口食べてビックリ!何だこの透明感は!

初めて出会う特別な味わいでした。相談も、実は彼女のことで、フランスの三ツ星レストランでセカンド

シェフにまでなった彼女ですが、色々と都合もあり、一度日本に帰らなくてはならなくなったと言う事。

「そこまで腕があるなら、日本のホテルで腕を振るえば良いのでは?」と私が言ったら、“有る方”曰く

「日本のホテルでは、女性シェフは、まだなかなか認めてもらえない」と言うことで、「だったら、自分の

店を出してしまった方がよい。応援する!」と言う意見も有りましたが、他の人の世話になるのは嫌と

その意見は、彼女の方が拒否しました。(会食のメンバーには財界の方もおりましたので・・・)

結局は、「出張料理をする」と言う彼女の意見を尊重する形で、会はお開きとなりましたが、彼女曰く

フランスに行っている間に、日本の免許が無効になってしまったので、下ごしらえした料理は電車で

運ぶという事。「それは、電車の中がよい匂いだなぁ。まずは、車の運転手から探さないと・・・」等と

周りの人達は、盛り上がっていましたが、私は只一人、その料理の持つ「透明感と存在感」に大きな

ショックを受けて、目が覚める思いになりました。そして私も、自分の目指す透明感を持つコーヒーを

思い通りに創れる腕を持つために、今一度、自分を叩き直すことを、その時、決意したのでした。

彼女には、「腕を生かすためには、周りのしがらみとか、それこそ親姉妹の都合とか、そんなことは

全て捨ててしまいなさい!」なんて、凄く偉そうな意見を言ったりして、今思うと恥ずかしいのですが

そんな私の意見もちゃんと素直に聞いてくれて、後でお手紙や、手造りのケーキまで店に送ってくれ

たりしたことも有りました。只、そんな彼女が、まさかここまで凄くなるなんて、本当にビックリです!

勿論、その時の事や、私の事なども覚えていないでしょうから、今は、只その成功を遠くから祝福する

だけですが、彼女がそんなに有名になったということを、昨年、雑誌を見ていて知った私は、本当に

物凄く嬉しくって、涙を流しそうになるくらいでした。「そうか、フランスに帰って成功していたんだ!」

思わず、大声を出してしまったほどです。「そうさ、あの透明感は本物なんだよ!」思わず小躍りして

周りに不審がられてもお構いなしです。(何とも怪しいオヤジだねぇ・笑)

本物はいつか必ず認められる・・・そう信じて頑張る鈴木ですが、誰か認めて下さるでしょうか???

日の目を見ない心配をしつつ、今日も“透明感と存在感”の両立に、思いを馳せる鈴木なのでした。

(長くなってしまいましたが、これが、私が味創りの為に、“ひきこもる”決心をした“きっかけ”です)

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※今日は、イニシャルトークばかりでゴメンナサイ。“有る方”と言うのは、現在お年は70才を超える

やはり女性の方ですが、日本という国を影から支える類の方です。(これまたわかりにくいねぇ・・・)

私とは、住んでいる世界が随分違うので、少し距離を置いてのお付き合いをしている方ですが

なぜか私のコーヒーを支持して下さっているんです。この方との出会いも、これまた面白いので

機会あれば、またお話しできれば・・・と思います。(鈴木のコーヒー支持者は変わった人が多い?)

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