お客様に救われる・・・と言いつつも、他力本願の情けない鈴木!?

2013.01.09

DSCN7058美味しいデコポンみかんを沢山頂戴してしまいました。写真は、いくつかだけ重ねてみましたが、凄く立派でしょう?これを大箱一杯送って下さった方がいらっしゃいました。
年末押し迫ってバタバタと仕事していた時、「熊本からお荷物です」と届けられたので、「あれ、誰かお客さんが送って下さったのかな?」と当初は思ったのですが(当店はありがたいことにお客様から良くお土産や贈り物を頂戴してしまうのです)、只、今回は差出人の名前を見てもピンと来ません。
熊本の小山○○さんてお客様でいらしゃったっけ?・・・とカミさんに聞くと、「小山薫堂さんのお母様じゃない?」と言われてビックリ! 住所を調べて見て間違いないことを確認したので、慌てて電話してみると、薫堂さんのお父様が電話に出て下さって、「いつも薫堂がお世話になっていて、何かせにゃあ如何と思っとったんですが、喜んで貰えたんなら良かった」と仰って頂きました。いやぁ~ありがたいですね。勿論、僕が薫堂さんのお世話になっているばかりですから、逆に御礼をしなければいけないのですが・・・。

小山薫堂さんは、言わずと知れたアカデミー映画「おくりびと」の脚本を書かれたり、「料理の鉄人」他、人気テレビを数々手掛けている日本を代表する放送作家さんです。お客様からのご紹介で珈琲をお飲み頂けるようになったのですが、2年程前には、私をテレビに引っ張り出して下さって、その後、番組のコーヒーまで作らせて頂くことになりました。只、その間“あの”大震災もありまして、実は、当店も直接の被害はなかったのですが、店頭でのコーヒー販売が大きく減少してしまい大変な状態になりました。余震も多く、直火を使い焙煎するスタイルの当店では、焙煎することさえままならない日々が続きましたし、当然売り上げは半減して、毎月毎月、多少なりとも人気店として、多くの豆を販売することによって、なんとか経営が成り立つスタイルの鈴木の店ですから、あっと言う間に、経営の危機に陥ってしまいました。そんなとき、この番組のコーヒーを当店で作らせて頂いて、何百人では利かないぐらいの方々にご利用頂けることになり、なんとか経営の危機を、本当にギリギリですが乗り越えることが出来たのです。(実際に被災されている方々のことを考えて、今まで話したことはありませんでしたが、実際は結構大変でした・苦笑)

もう少しで、あの3.11から2年が経ちます。まだまだ現地では、復興にはほど遠いようですが、僕はコーヒー豆屋として出来る範囲で応援し続けたいな・・・と思っております。それにしても「ピンチになるとお客様に救われる」これは鈴木の店では昔から伝統?のようになっていますが何だかとっても不思議で、そしてありがたいです。感謝の気持ちを技術に変えて、美味しいコーヒーを提供し続けられるように頑張らなくては・・・と、気持ちを新たにする鈴木なのです。あっ、でも次のピンチは誰が助けてくれるのかなぁ?(ピンチになる前から他力本願かい!情けなっ・笑)